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骨粗鬆症とカルシウム |
骨粗鬆症とは、血液中のカルシウムイオンを補おうと、長期にわたって骨を溶かしてしまうためです。この骨粗鬆症は女性ホルモンと大きな関係があります。女性
ホルモン(エストロゲン)は、副甲状腺ホルモン(カルシウムを骨から引き出す)に対抗して、カルシウムが骨から出て行きすぎるのを防ぐほか、カルシウムへ
の骨への蓄積を促進したり、尿として体外へ出ていくのを減らす働きがあるのです。したがって閉経すると、女性ホルモンの分泌が急に低下するわけですから、
骨から必要以上にカルシウムを溶かしてしまうのです。女性が男性より骨粗鬆症になりやすいのはそのためです。 |
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動脈硬化とカルシウム |
血 管は弾力性があり、必要に応じて伸び縮みして血液の流れる量を調整しています。動脈硬化を起こし、硬くなった血管を調べてみると、この多くはカルシウムと
コレステロールが多く含まれていることがわかりました。カルシウムがコレステロールを血管の壁に付着させる役目をしているようです。この悪玉カルシウム
は、血液中のカルシウムイオンが不足した結果、骨から溶け出たもの。普段から十分にカルシウムを摂取していれば、余分なカルシウムが骨から溶け出すことは
ありません。 |
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免疫とカルシウム |
体
に細菌などの異物が侵入してくると、カルシウムイオンが素早くキャッチ、細胞に信号を送り情報を伝達します。この情報を聞いて、細胞の中で抗体が作られ、
最近やウイルスを撃退するのです。しかし、カルシウムイオンが不足していると、外敵が侵入してきてもうまく信号が送れず、誤った情報が伝わったりして混乱
をきたすことになります。例えば、自分の体の中の成分を誤って外敵と判断してしまった場合に起こるのが自己免疫疾患と呼ばれる一連の病気です。 |
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結石とカルシウム |
カルシウムをたくさん取りすぎると結石になりやすい?との疑問をもたれる方も多いと思います。 カルシウムは血液の中では溶液として存在します。結石の基となるものができ、それにある一定の条件が加わってはじめて、カルシウムが沈着し固い石となります。 そ
の条件とは、まず第一にカルシウムが尿の中にたくさんですぎて濃度が高くなることです。尿中に出てくるカルシウムは、骨から溶け出た悪玉カルシウム。カル
シウムイオンを十分に摂っていれば、尿として排泄されるカルシウム濃度も低くなり、腎臓結石はかえって少なくなるといわれているほどです。 |
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肝臓とカルシウム |
肝
臓の細胞が変調をきたす時、最初に起こるのは細胞の外にあるカルシウムイオンがどんどん中に入り込む現象です。細胞の内外のカルシウム濃度差は一定に保た
れていますので、あまりにたくさんのカルシウムイオンが細胞の中に入り込むと細胞は死んでしまいます。肝臓の機能が低下する肝臓病には、免疫が絡んでいま
す。十分にカルシウムイオンを摂取していれば予防も可能かもしれません |
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糖尿病とカルシウム |
糖
尿病の原因は様々ですが、糖尿病の人の尿を調べてみると、カルシウムイオンが多量にみられることから、糖尿病の人の体内からはカルシウムがどんどん少なく
なっていくといわれています。不足しているインスリンが有効に使われるように、細胞から引き出す手伝いをしているのがカルシウムイオンなのです。糖尿病の
予防や改善のためには、不足しがちなカルシウムをしっかり補給することが大切です。 |
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イライラとカルシウム |
イ ライラはカルシウム不足が大きな原因となっています。最近問題になっているキレ易い子供は、カルシウムイオン不足が原因の一つだといわれています。砂糖が
たっぷり入った甘いお菓子やジュース、リン酸を含んだスナックやインスタント食品。子供たちの大好きなこれらの食品が、体内のカルシウムを追い出してしま
う傾向にあるのです。 |
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更年期障害とカルシウム |
閉経前後に女性ホルモンのバランスがくずれて起きる障害が更年期障害です。もちろん男性にも更年期障害はありますが、男性ホルモンは年齢と共に徐々に減っていくので、女性ほどの急激な変調は見られません。
カルシウムの吸収力が落ちるのもこの時期です。カルシウムの摂取量が少ないと骨粗鬆症になりやすくなるなど、深刻な問題が起こります。 |
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成長期とカルシウム |
人間の体を支える骨の形成は、16歳でほぼ完成するといわれています。この時期までに充分なカルシウムを吸収・蓄えることで、しっかりとした体の土台ができます。 |
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妊娠授乳期とカルシウム |
骨にとって正念場といわれる時期です。妊娠で重くなった体をしっかりとした骨で支え、母体を通して胎児に栄養を届けます。また、出産後も母乳を通して多くのカルシウムが失われるため、必要不可欠の栄養素です。
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肩こりとカルシウム |
肩こりは筋肉がけいれんを起こしていたり、血行が悪くなっていたりすることが原因で起こるといわれています。
血液中のカルシウムイオンが少なくなると、どういうわけか筋肉の興奮を引き起こします。実際にこった場所をさわってみると、硬くなっているのがよくわかります。 |
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高血圧とカルシウム |
カルシウムイオンを摂った場合の降圧効果は徐々に現れ、降圧剤のように急激に血圧を下げることがないので安心だといわれています。
高血圧の予防には塩分を控えると共に、普段からカルシウムイオンを十分摂取するように心がけましょう。 |
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