今から二千年以上前に著された中国最古の薬物書「神農本草経」には、牛黄の効能として、卒倒して意識不明になったり高熱やケイレンを起こしたり、あるいはそのために精神に異常をきたしたものの治療、邪気や死人のたたりを追い払う。などの場合に用いるとされています。
また、梁の時代の陶弘景の著した「神農本草経集注」には、ほとんどの子供の病気、高熱を発する病気、あるいは精神の乱れを治すとともに、長期間にわたって服用すれば、全身の新陳代謝を活発にして、寿命を延ばし、物忘れをしなくなる、と記されています。 |
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強心作用 |
古来より、動悸、息切れの治療薬として使用されてきました。
心臓の心筋細胞に対して、直接的に働いて運動を促し、心拍数を増加させる作用があり、心筋細胞に、栄養、酸素を輸送している冠状動脈に対しては、その血流量を増大させて、虚血性心臓障害である狭心症の発作や心筋梗塞の予防と治療に効果があります。 |
血栓症改善作用 |
血栓の生成を抑えるので、血液の流れを改善します。 |
赤血球新生促進作用 |
赤血球を増やすことで、貧血や立ちくらみ、血色不良などを改善します。 |
血圧降下作用 |
血行をよくして血栓のもととなる血小板の凝集を抑制する働きにより血圧を下げます。
この結果、高血圧はもとより、脳卒中等の後遺症にも効果的です。 |
解熱作用 |
牛黄の即効作用の代表的なものとして解熱作用があります。
冬の流行性感冒をはじめ、夏の冷房病によるかぜ用発熱、下痢による発熱、炎天下での日射病、過労による警告反応としての発熱や原因不明の熱にも使用されています。 |
鎮痛作用 |
神経の興奮を和らげて、イライラ、不眠といった症状を鎮めます。 |
抗炎症作用 |
体内各所の炎症を抑えるので、内臓疾患から体表疾病まで広く役に立ちます。 |
鎮痙作用 |
手足の痙攣をはじめ、腹痛や、さし込みなどの症状に効果があります。 |
利胆作用 |
胆汁の分泌を盛んにするとともに、肝臓の働きを助けます。 |
抗酸化作用 |
主成分のビリルビンが脳の組織における強力な過酸化脂質生産抑制作用を示すことなどから、抗活性酸素作用に起因する脳虚血障害改善作用を有することが示唆されています。 |
肝保護作用 |
肝の薬物代謝活性や抗酸化合物含量に影響を与えず、肝血流量の増加を示します。
牛黄は、慢性肝炎にも効果を発揮します。 |
病中病後の体力低下 |
体力の回復には十分な睡眠と栄養補給が不可欠ですが、疲れた身体が食物を受け付けがたく、昂った神経が眠りを妨げるというケースもあります。
こんな時は、牛黄を服用することによって、体力を効率よく回復し、寝る前に服用すればぐっすりと安眠することができます。 |
その他 |
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